読書日記

  徳を積み智を積む

 『努力論』(幸田露伴)より、
 徳を積むのは人類の今日の幸福の源泉になって居る。真智識を積むのもまた人類の今日の幸福の源泉になって居る。
 徳を積み智を積むことは即ち大なる福を植うる所以であって、樹を植えて福恵を来者に貽る如き比ではない。
 植福なる哉、植福なる哉、植福の工夫を能くするにおいて始めて人は価値ありというべしである。
 世のため、多くの人(の幸福)のためになることをするのは、植福でしょう。
 私たちの現在の幸福の多くが、たくさんの先人が積んでくれた徳や智、つまり植福によるのだと思います。

 徳や智を自身の心の中に積むこともできるでしょう。
 さらに、多くの人の幸福に貢献する徳や智を積むことができたら、それは自分にとってもとても幸福なことだと思います。

 人の役に立てるということは、自身の存在価値にもつながることです。
 多くの人の幸福の役に立てる“植福”は、それだけ自身の価値を高めるものだと思います。

 植福の工夫をして生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。
 そのための実践方法に、徳を積むことや智を積むことがあるのでしょう。



   

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努力論』幸田露伴

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