読書日記

  悩むのも能力のうち

 PHP7月号の特集は『心が晴れる言葉、元気になれる言葉』。
 養老孟司さん(東京大学名誉教授)は、
 悩むのは何も悪いことではない。それはある意味、痛みと同じです。痛みだって悪いことではない。痛みがないと、人間は危険を察知できず死んでしまいますからね。

 「悩むのも能力のうち」。
 これは私がいまも大事にしている恩師の言葉です。

 それに一生懸命まじめに生きていたら、人間、悩むに決まっています。
 人間、よりよく生きようと思っていれば、いろんな問題があるはずです。難しい問題に悩むことがあるのも当然でしょう。
 また、悩めるのはそれなりの能力があるからだと思います。問題に気づけない人や、問題があっても考え(続け)られない人も多いのではないでしょうか。

 「悩む」には「考える」と「苦しむ」の意味があると思います。
 自分にとって重大な問題を考えるのはいいことです。あまり苦しまずに、よく考えることができたら、なおいいのでしょう。
 一方、無意味に悩んだり小さいことにくよくよしたりするのは、よくないでしょう。

 悩みの苦しみは“心の痛み”と考えることができるでしょう。
 体と同様に心の場合にも、痛みがあるということは、そこに問題があるということです。「痛みは悪い所を知らせる警報信号」と考えられます。
 もっと言えば、悪感情はすべて警報信号なのでしょう。信号に気づかなかったり、気づいてもそのままでは、問題は解決せず、ことによっては悪化して大きい問題になってしまうこともあるでしょう。
 自分の問題に気づき、一つ一つ対処していく“悩む能力”を身につけることができたらいいのではないでしょうか。



   

次の日の日記

心が晴れる言葉、元気になれる言葉

ホームページ