読書日記

  し返しをする

 『困らせてくれてありがとう』(マーク・I・ローゼン)より、
 厄介な人に対処するための選択肢4 「し返しをする」。
 みずからの手で、厄介な人にし返しをする。彼らに思い知らせてやろう。

 復讐は、頭のなかで思うだけなら害はないが、復讐それ自体はまったくの利己的行為で、自己満足のためだけのものだ。
 確かに気分は晴れるかもしれないが、そのために犠牲になる人がいる。

 ――よく生きることが、最高の復讐である。
 「し返しをしたい」という気もちになるのはよくわかりますが、自分のためにやめたほうがいいでしょう。
 し返しや復讐をしてもいいことはないでしょう。問題を大きくしたり、あとで後悔することになるだけでしょう。

 し返しや復讐をふと考えてしまうのは「感情の問題」だと思います。相手への悪感情が強くていたたまれないのでしょう。
 そんなときには、し返しで気分を晴らそうとするのではなく、少しでも自分の感情をコントロールできるように幸せになる考え方を心がけることです。
 たとえば、ついし返しを考えてしまっても、それに気づいて「こんなことを考えるのはやめよう」「こんなことをしたら相手と同レベル以下になってしまう」「(し返しをするような)そんな自分にはなりたくない!」などと考えられるといいでしょう。
 それでも悪い気分がおさまらない場合には、「気分転換しよう」と考えられるようになれるといいのです。

 もし本当にし返ししたいと思うのなら、厄介な人がイヤなことをしても、平然と「相手にしない」ことでしょう。
 そして、相手よりも幸せに過ごすところを見せつけること。それも、見せかけではなく、心から幸せを感じられることが肝心です。

 『幸福に暮らすことが最高の復讐である』 スペインのことわざ



   

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