読書日記

  真に問題は自分のウデ

 『生きるヒント「一日一話」』(櫻木健古)より、
 生きることを楽器の演奏にたとえるならば、これを上手に弾くことが人生の目標というものであり、自分が出す妙なる調べにみずから酔うことができるなら、それが幸福というものであるにちがいない。
 このとき、真に問題であるのは自分のウデ(演奏の技術)であって、楽器のよしあしは二義的なそれである。
 人間関係をふくめて、境遇とは楽器に相当するものであろう。
 楽器を弾くのなら、少しでも上手に弾けるようになれたらいいでしょう。
 同様に、生きるのなら、少しでも上手に生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。

 上手な楽器演奏は何かしら心を酔わすのかもしれません。
 上手な生き方は心に幸福感を生むのではないでしょうか。

 何事も上手になるためには練習が必要なのでしょう。
 ただし、人生では生きていく中で上達していくしかありません。

 『人生とは、人前でバイオリンを弾きながら、
  しだいに腕を上げてゆくようなものである』 サミュエル・バトラー

 本を読んだり人の生き方を見たりして参考にすることはできますが、人生は人それぞれですから、自分なりに工夫しながら上達の努力を続けることが大事でしょう。
 人生は、その人の境遇によって大きく変わりますが、幸不幸を決めるのはその人の(幸せになる)能力によるのではないでしょうか。

 また、自分の能力に合った曲(生き方)を選ぶことも大事でしょう。
 自分には難しすぎる曲を弾こうとしても聞き苦しい演奏になってしまうでしょう。
 練習すればうまく弾けるようになれるぐらいの難しさが理想的なのかもしれません。

 もう一つの基準は、自分の好みの曲(生き方)を選ぶことだと思います。
 自分がしあわせを感じやすい生き方ができたらいいのではないでしょうか。

 自分の人生で自分がしあわせを感じられればいいのですが、自分の人生で少しでも人を幸福にできたらとてもしあわせだと思います。



   

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生きるヒント「一日一話」』桜木健古

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