読書日記

  スローレジャー

 『スローライフ入門』(カール・オノレイ)より、
 イギリスの哲学者バートランド・ラッセルは、多くの人間は余った時間を自己改善のために使うことになるだろうと予言した。
 だが、それから70年たった今でも、余暇革命は依然として絵空事のままだ。

 そうはいっても、ラッセルの予言は一部分だけ的中した。
 人々は増えた分の自由時間を、スローで、黙想的な趣味に使うようになったからだ。
 植物を育てたり、本を読んだり、絵を描いたり、さまざまな工芸品をつくる――どれをとっても、高まりゆく郷愁を満足させてくれるものばかりだ。スピード崇拝が今ほど浸透していなかった時間、ひとつのことにじっくりと取り組んで本物の喜びを得ることのほうが、「すべてのことをもっと速く」よりも重要だった時代への郷愁を。
 スローワークで仕事時間を減らせば、自由時間が増えます。
 増えた分の自由時間をいかにスローな過ごし方ができるかがスローライフのポイントなのでしょう。

 この本ではスローレジャーとして、編み物、ガーデニング、読書、絵を描く、スローな音楽などを紹介しています。
 他にもいろんな趣味やレジャーがあるでしょう。ただし、心があまり急がないようなことが条件です。

 時間をかける贅沢というようなものもあると思います。
 ふだんやっていることでも、いつもよりも時間をかけることでより楽しめることもあるでしょう。

 自分に合ったスローレジャーをいくつかもち、時折十分に楽しめるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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スローライフ入門』カール・オノレイ

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