読書日記

  善悪の基準が幸せの感覚

 PHP6月号の「今を生きる―私の見方・考え方」は、市川團十郎さん(歌舞伎役者)。
 良いことをしたときには、人は幸せな気持ちになるものです。
 しかし、何が良いことかがわからなければ、その小さな幸せを感じることはできません。
 つまり、善悪の基準が薄れるということは、すなわち幸せの感覚も薄れさせることになるのではないでしょうか。

 幸せを見つけるためには何が必要なのか。
 自分の心の中にハッキリとした価値基準を構築することです。
 これは良いことだからやろう。これは正しくないからやめよう。
 常にそこに思いを馳せることで、自分なりの幸福が見えてくるのだと思います。
 良いことをするのは気持ちがいいものであり、小さな幸せを感じられることでもあると思います。
 自分にできる「良いこと」はいろいろあるでしょう。人に良いこと、社会に良いこと、地球に良いこと、・・・。
 また、「自分に良いこと」もあります。自分の身体に良いこと、自分の心に良いこと、自分の将来に良いこと、・・・。
 自分の幸せのために、良いことができるようになれたらいいのではないでしょうか。

 そのためには、自分にとって良いこと、自分が幸せになれることを知ることが必要です。
 そのためには、まず、善悪の基準、幸せの価値基準をもつことが大事なのでしょう。
 それは、「これは良いことだろうか?」「これは悪いことではないか?」「これは幸せになれることだろうか?」「これは不幸になることではないか?」などと自問し続ける中で、構築していけるものだと思います。
 人から与えられた価値基準では役に立たないのです。

 また、すごく良いことや大きな幸せのみだけでなく、小さな良いことや小さな幸せの価値を知ることが大事だと思います。

 良いことや幸せになれることを実践するためには、はじめは勇気が必要かもしれません。
 何事もやる前は不安もあるでしょうし、やり始めはうまくいかないことも多いでしょう。
 でも、勇気を出してやってみればそれなりにできることも多いし、時間がたてばそれなりにできるようになるものです。
 工夫をしながら続ければきっと上達できるでしょう。
 やらなければ、いつまでたってもできないのです。

 自分なりの価値基準に従った“良いこと”をする喜び・幸せを素直に感じられるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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