読書日記

  やさしくなれない人たち

 『やさしい人 どんな心の持ち主か』(加藤諦三)より、
 やさしくなれない人たちがいる。
 自己蔑視している人、甘えている人、ナルシストなど傷つきやすい人たち。
 その人たちの共通した問題点がある。
 それは、嫌いな人たちから離れられないということである。
 別の言葉で言えば、「嫌いな人に執着する」。

 自己蔑視している人は、自分の心の中にやさしさがないから、相手のやさしさを感じられない。相手のやさしい行為が嬉しくない。
 彼らはやさしさが気持ち良いということを学んでいない。
 傷つきやすい人は、自分のことしか考えられない、つまり、人にやさしくなれない人なのかもしれません。
 自分を守ろうとする気もちが強すぎて、人の言動に過剰に反応して、結局、自分を傷つけることになってしまうのではないでしょうか。

 人のイヤな言動に対しても、相手へのやさしい気持ちがもてれば、そんなにはイヤな気持ちにならずにすむでしょう。
 そうすれば、感情的になって、相手のことを悪く悪く考えて、自分の頭の中で相手を悪人にし、悩みを大きくしないですむのではないでしょうか。
 また、自分にやさしくできる人は、必要以上に人間関係で悩み苦しまないように努力することもでしょう。

 人にやさしくしようと考えたことがない人は、人のやさしさに気づくことも、嬉しく思うこともなかなかできないのでしょう。
 やさしくなれない人は、人のやさしさが気持ち良いこと、自分のやさしい気持ちが幸せに感じられることを知らないのだと思います。

 人間関係に悩みやすい人、傷つきやすい人は、自分(の幸せ)のために、強さとともに、やさしさや思いやりを身につけるように努力したほうがいいのではないでしょうか。



   

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やさしい人』加藤諦三

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