読書日記
死別の経験
PHP9月号の特別企画は『「悲しみ」の乗り越え方』。
アルフォンス・デーケンさん(哲学者)は、
人間は100%死にます。死別を経験しない人などいません。
しかし、その悲しみをどう乗り越え、何を学ぶかは、残された人のそれからの人生に対する取り組み方で大きく違ってくるのです。
お釈迦様にキサーゴータミー説話というのがあり、「けしの種」(真宗大谷派TOMO-NET)という童話としても残っています。
子供を亡くした母・キサーゴータミーが、子供が治る薬を求めると、お釈迦様は「けしの種をもらってきなさい。ただし一度も葬式を出したことのない家からですよ」と言いました。キサーゴータミーがいくら探しても葬式を出したことのない家はありませんでした。そして、気づきました。人は死ぬものだと。みんなが死別を経験するのだと。
不幸な出来事があった時、「信じられない」「どうして自分だけがこんな目に・・・」などと思っていると、余計に悲しくなりなかなか立ち直ることはできないでしょう。
「こういうこともある」「私と同じような経験をしている人は他にもたくさんいる」などと考えることができれば、少しは心が落ちつき、ちゃんと考えられるようになれるのではないでしょうか。
大きな不幸な出来事があった時には、まず現実を受け入れ、希望をもち、幸せになる考え方を心がけることで「不幸を幸せに変える」ことができるようになれたら、と思います。
たとえば、「大切な人の死」での考え方。
どんな不幸も時間をかければ、きっと自分の心の中で幸せに変えることができる、と思います。