読書日記

  失望や挫折の経験

 『希望学』(玄田有史編著)より、
 なぜ希望を持つことに意味があるのか。それは希望がなければ失望もできないからだ。
 失望や挫折を経験することが、本当の自分の可能性を見出し、社会状況を改善するための最良の手段となるのだ。

 希望を持ってその後に断念を経験することで、初めて実感できる自分と社会との関係がある。
 挫折を経ることで、初めてわかる自分の可能性や適性がある。
 やってみなければわからないことがあります。

 (今の自分に)何ができるか/何ができないか。
 自分にとって好ましいか/好ましくないか。
 自分に合っている(と思う)か/合っていない(と思う)か。

 今どのくらいできるか/どこから先はできないか。
 何か改善できることはあるか/ないか。
 今後上達できそうか/できそうもないか。

 希望をもってやってみれば、何かしらわかることがあるのではないでしょうか。
 最初からあきらめてやらなければ、完全にできなくなってしまうでしょう。

 希望をもって努力した結果、挫折をし、失望するかもしれません。
 でも、その経験が自分を成長させるでしょう。
 挫折のつらい経験をすれば、現実を受け入れる力や忍耐力が増すでしょう。
 自分の足りない能力や不十分な環境がわかれば、そこを強化することを考えられるでしょう。
 そのような経験によって、次の、より現実的な希望に向かって歩き出せるのではないでしょうか。

 挫折の経験をしたことがない人が、はじめて大きい挫折をし、長い間不幸に陥ってしまうことがあります。
 (小さいものも含めて)挫折をいろいろ経験した人は、大きい挫折からでも立ち直るのも早いと思います。
 挫折の経験がある人は、いずれ立ち直れることを身をもって知っているので、希望をもちやすいでしょう。
 挫折の経験のない人は、(よほど楽観的な人でない限り)なかなか希望がもてないでしょう。

 挫折を恐れすぎずに、希望をもってチャレンジすることは、将来きっと自分(の幸せ)のためになるのではないでしょうか。



   

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