しあわせ日記

8月1日(火) 人生と生活は違う

 『生きる勇気が湧いてくる本』(遠藤周作)より、
 人生と生活とを区別すると、私は人生に好奇心もあると同時に、生活にも好奇心を捨てられぬ男である。
 「人生とは何か」という好奇心から私は文学をえらんだ。そして小説家になった。宗教や文学を考えるようになった。
 しかし人生に好奇心のある人はおおむね生活に好奇心を抱かない。あるいは抱くことを恥とする傾向があるようだ。
 好奇心は幸せを得るためのエネルギーの一つだと思います。
 好奇心から幸せ探しが始まることもあるでしょう。

 人生に好奇心をもつのと、生活に好奇心をもつのでは、違う幸せへのアプローチになりそうです。
 “幸せな人生”を望むのと、“幸せな生活”を望むのでは、求める幸せが違ってくるような気がします。

 “幸せな人生”を望むとすれば、自分の人生で「何を為すか?」「何を得るか?」のように考える人が多いでしょう。
 その結果、夢や目標の達成・成功、愛の獲得、貴重な経験、価値あるものの取得などを考えやすいと思います。

 “幸せな生活”を望むとすれば、自分の生活の中で「いかに過ごすか?」「誰と過ごすか?」などと考える人が多いのではないでしょうか。
 その結果、やりたいこと・好きなことをやる、愛のある生活などを考えやすいと思います。

 “幸せな人生”を望む人の中には、“幸せな生活”を考えない人も多いのでしょう。
 “幸せな生活”をしていては“幸せな人生”は実現できないと思い込んでいるような人もけっこういそうです。

 実際には、人生の中に生活があります。
 “幸せな人生”の中で“幸せな生活”ができればいいのでしょう。
 そこで、夢や目標を愉しんで生きる人を愛する幸せを感じて生きるというようなことが大事なのではないでしょうか。

 また、“幸せな生活”の積み重ねが“幸せな人生”になる、と考えることもできるでしょう。
 そのためには、幸せを感じて生活できるようになることが肝心だと思います。

 理想としては、“幸せな人生”と“幸せな生活”を兼ね備えた、自分に合ったライフスタイルを見つけ、それを実現していくことではないかと思います。
 現実としては難しいかもしれませんが、“幸せな人生”を目指しつつ、今可能な“幸せな生活”を心がけることができたらいいのではないでしょうか。
 その前に、自分の幸せ・生き方について考え直したほうがいい人もいると思います。



   

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生きる勇気が湧いてくる本遠藤周作

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