2つの望みと現状


 人付き合いの距離に関して、自分に望みがあるように、相手にも望みがあります。
 それが一致していなければ、少なくともどちらかは自分の望みどおりにはなりません。(「(完全には)一致しないもの」と考えたほうがよさそうです)
 たとえば、自分は仲良くしたいのに相手が距離を置こうとしたり、自分はある程度距離を置きたいのに相手が過度に接近してきた場合には、自分がイヤな思いをするでしょう。その反対の立場の場合もあるでしょう。。

 また、「望み」に対して「現状」があります。
 人間関係は望み通りにならないことも多いでしょう。
 互いに親密な関係を望んでいても、急に親密になることはそんなにないでしょう。
 なかなか関係が進展しないこともよくあります。
 互いにいい関係を望んでいても、何かのきっかけで悪い関係になってしまうこともあります。

 人付き合いに悩んだ時には、「自分の望み」と「相手の望み」と「現状」の3つをヒントに考えることができます。

 一つめのヒントは、「自分の望みを変える」ことです。
 可能ならば、相手が望ぞむ付き合いを自分も受け入れればいいでしょう。極端に言えば、「来る者は拒まず。去るものは追わず」という感じでしょうか。
 また、「(この相手との関係は)このままでもいいんじゃないの」と現状を受け入れられれば、悩まなくてすむのではないでしょうか。

 2つめのヒントは、「相手の望みを変える」ことです。
 相手の望みを強制的に変えることはできないでしょう。
 たとえによくでてくる『北風と太陽』の童話での太陽のように、相手の気もちを自然に変えることができればいいのかもしれません。でも、それはなかなか難しいでしょう。時間をかけて少しずつなら可能かもしれません。
 そのためには、こういう付き合いもいいのではないか、と相手が思えるようにできたらいいのではないでしょうか。

 3つめのヒントは、「現状を変える」ことです。
 これがふつうの考え方でしょう。
 自分が望む方向に現状を変えられるように努力することです。
 「少しずつ自然に」というのが人付き合いの距離を変えるのにはいいのでしょうが、時には自分主導で関係を変えることを考えてもいいのではないでしょうか。
 リスクはありますが、仲良くしたければ引っ張ってみる、距離を置きたければ突きはなすことです。

   

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