「幸せについて」
その33 人を愛する幸せ

 自分が幸せになるための「愛」のキーポイントは、人を幸せにすることを自分の幸せと感じられるかどうかです。
 では、どうしたら人を愛すること(=人を幸せにすること)を幸せに思えるのでしょうか?

 まず前提条件として、幸せにしたい人を愛すること。
 幸せにしたいと思えない人を、無理して幸せにすることをしても、それを幸せとは思えないでしょう。

 次に、幸せにしたい人の幸せを心から願うこと。
 ふだんからそう願っていれば、それが実現した時の喜びは大きくなります。

 そして、人を幸せにできた時には、相手の気もちを思いやること。
 相手の幸せを我がことのように感じることができれば、自分の幸せと思えます。

 また、人を愛する自分を好きになること。
 人の幸せを考える時にはやさしい気もちになれます。そんな自分が好きになれるのではないでしょうか。

 結局は、人を幸せにする幸せを実感すること。
 相手が喜ぶ姿を見たり、相手の役に立てたと思えたり、心から「ありがとう」と言ってもらったりする経験をすることが何よりだと思います。

 人を幸せにすることで得られる幸福感の質は、高いように感じます。
 人の役に立てる幸せは、自分の存在価値にもつながる、良質なものです。
 「自分だけが幸せでいいのか?」という、やましさのない幸せでもあります。

 人を幸せにすることで感じられる幸せは、けっこう強いものです。
 相手の反応や反響を目の当たりにすることで、その成果を実感できます。人の喜ぶ姿を見るのは、とてもうれしいものです。
 また、人を幸せにすることにはリスクがあります。うまくできない場合も、相手が受け入れてくれない場合もあります。リスクがあるから、うまくいった時の喜びが大きいのかもしれません。

 愛は継続するものです。愛し続けること、何度も相手を幸せにすることができます。幸せにしたい人がいれば、幸せになる方法を実践し続けることができるのです。
 自分の幸せになる方法のレパートリーの中に、「人を幸せにする」ことを入れていくことをおすすめしたいと思います。

   

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