「幸せについて」
その31 幸せにしたい人

 幸せになるために自分を「幸せにしてくれる人」を探す、というのも一つの幸せになる方法だと思います。でも自分を幸せにしてくれる人はなかなか見つからないという人が多いのではないでしょうか。(自分を幸せにしてくれる人がいる人は幸せだと思いましょう)

 自力で幸せになるためには、「幸せにしたい人」を探すほうがいいでしょう。(その前に、「人を幸せにすることが自分の幸せ」と思えるかどうかが問題なのですが)

「幸せにしてくれる人」を探すのと、「幸せにしたい人」を探すのでは、どちらが容易でしょうか?
 では、幸せにしてくれる人を求めている人と、幸せにしたい人を求めている人と、どちらが多いでしょうか?
 これは前者のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか。需要と供給の関係から考えれば、幸せにしたい人を探せばすぐに見つかりそうです。

「幸せにしたい人」としては、まず、自分が好きな人/愛する人/大切な人を想い浮かべてみればいいでしょう。そういう人なら「幸せにしたい」と思えるのではないでしょうか。

「幸せにできそうな人」を幸せにしたい人にするという選択の方法もあります。「愛とは与えること。見返りを期待してはならない」と言われますが、やはりなんらかの見返りがあって、自分が幸せな気もちになれたほうがいいでしょう。見返りは、相手からのお返しでなくても、相手の喜ぶ姿を見ることでも、「ありがとう」の一言でも、相手の役に立てたという満足感でもいいのではないでしょうか。相手を幸せにできたことを自分が幸せに思えればいいのです。
 幸せにできそうな人は、自分が幸せを感じられそうな相手でもあるのです。

 どういう人が「幸せにできそうな人」でしょうか。
 自分に好意をもっている(もってくれそうな)人、自分と仲良くなれそうな人、自分に助けを求めている人、自分に対して愛をもっている人、・・・。
 愛を欲している人、助けを求めている人、困っている人、問題を抱えている人、(何らかの)弱者、・・・。
 自分の好きなことや特技や能力を活かせる相手、自分の経験を活かせる相手、相手の不満を自分が満たすことができそうな人、・・・。
 このような「幸せにできそうな人」を探せば、「幸せにしたい人」を見つけやすいでしょう。

 幸せにしたい人がいるだけでも、幸せなことです。
 その人を幸せにすることを考えるだけで少しは幸せな気もちになれるし、実際に相手を幸せにできた時には自分も幸せになれます。

「幸せにしたい」と思える人を見つけることも幸せになる方法の一つですが、人を幸せにしたいと思えるような自分になることも幸せになる方法の一つだと思います。

   

「幸せについて」目次

幸福論のページ

幸せのホームページ