「幸せについて」
その30 人を幸せにする幸せ

「愛」は人を幸せにしてくれます。
「愛」には、「愛される愛」と「愛する愛」があります。自力で幸せになるための「愛」は「愛する愛」です。「愛される愛」は人任せです。

 私は、五つの「幸せになる方法」の一つに、「人を幸せにする」ことを挙げています。「人を幸せにする」というのは、「愛する愛」をよりわかりやすく表現しているつもりです。

 人との関わりの中で感じられる幸せはいろいろあります。
 人といっしょに味わう幸せ、人に良いことをした時の幸せ、人に感謝される幸せ、人の役に立つ幸せ、誰かに必要とされる幸せ、人の幸せを見る幸せ、愛し合う幸せ、・・・。
 人を幸せにすることで、このような幸せを感じられるのです。

 もう一つ忘れてならないのは、人を幸せにすることを考えること自体が幸せということです。幸せにしたい人のことを想い、どうしたら幸せにできるだろうか考え、それがうまくいった時のことを想像することで、すでに幸せな気もちになれるのです。
 自分のことを考えると不幸になる考え方をしやすい人も、幸せにしたい人のことを考えていれば幸せになる考えができるのです。極端なことを言えば、自分のことを考えるから不幸になってしまうのであり、人のこと(幸せ)を考えていれば不幸にならずに、幸せな気もちでいられるということもあるのです。

「人を幸せにする」ということに、疑問や抵抗を感じる人もいると思います。偽善的と思う人もいるでしょう。
「人を幸せにする」ことは、「人のため」にするのですが、「自分のため」でもあるのです。
 そのためには、「人を幸せにすることが自分の幸せ」と思えるかどうかがキーポイントです。

 幸せになる方法はたくさんあります。その中でも「人を幸せにする」ことは良質な感じがします。
 自分だけの幸せを追求していくと、どこかで疑問や虚しさや行き詰まりのようなものを感じることになってしまうのではないでしょうか。

「人を幸せにすることは自分の幸せ」と思えるようになると、自分の幸せになる方法が格段に増えるのです。一人の人を幸せにする方法はたくさんあります。幸せにしたい人が増えれば、さらに幸せになる方法が倍増するのです。

 すべての人を幸せにしよう、などと考える必要はありません。自分が幸せにしたい人だけを幸せにすることを考えればいいのです。
 幸せにしたい人を、幸せにしたいと思えた時に、幸せにすることをすればいいのです。

   

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