「幸せについて」
その24 幸せを感じる練習から習慣へ

 私は、幸せを感じることを、はじめは散歩をしながら練習しました。それがいつしか習慣となり、外を歩いている時には自然に幸せを感じられるようになりました。

 一日の中に、何回かでも幸せを感じられる時間があることは、幸せに暮らすためには大きいことです。
 イヤなことがあっても、無意識のうちに気分転換ができます。イヤなことは一時的に忘れることができます。
 歩いたあとは、気分もよくなり、幸せに過ごしやすくなります。

 ひとりで外を歩いている時には、人に気を遣うこともなく、幸せを感じることに専念できるので、いろんな幸せを感じることができます。
 外出した時にはまず、新鮮な空気を大きく吸い込み、ゆっくり吐き出し、「あー、気もちいい」と思えます。私は風が好きなので、少しでも風を感じられると、「いいなぁ」と思ってしまいます。
 体調がいいと、それだけでも「気分がいい」と思えます。

 歩いていると様々な自然を感じることができます。
 花とか、鳥とか、虫の声とか。青い空、いろんな雲、月や星、夜明けや夕暮れ。美しい日の出や夕焼けや虹に出会えることもあります。
 暑さ・寒さ・暖かさ・涼しさにも、四季を感じられます。「季節を感じられるっていいな」「四季がある日本に生まれてよかった」と思うことが時々あります。

 私は歩いている時に、人間ウォッチングをよくします。いろんな人がいて、けっこう愉しめます。
 かわいい子供に心が和んだり、微笑ましい親子連れやお年寄りの夫婦を目にすると、なんとなく幸せな気分になれます。
 私の場合には「幸せ」に興味があるので、幸せそうな人(たとえば、若いカップル)を見るのも好きです。
 人に限らず、好奇心や興味をもって、何かを見たり聞いたり経験することが、人生を愉しむ一つのコツだと思います。
 ファッションに興味がある人は、街中で人のファッションを見て愉しむこともできるでしょう。好きなタイプの人を見つけて、ちょっとだけワクワク・ドキドキするのもいいのではないでしょうか。

 いちばん簡単で効果的な気分よく歩くための方法は「鼻歌」です。
 その時にお気に入りの歌や音楽、なりたい気分になれる歌や音楽を口ずさんだり、頭の中で流しながら歩けばいいのです。
 自分が、楽しい気分になれる歌、元気になれる歌、やさしい気もちになれる歌、つらい時に救われる歌、やすらかな気もちになれる歌や音楽など、自分が幸せな気もちになれる歌や音楽のレパートリーがたくさんあると、それだけいろんな時に役立ちます。
 私は、気分よく歩き続けると、とても幸せな気分になれます。

 歩きながら幸せを感じる練習も、はじめのうちは意識しずきて疲れることもあると思います。でも、だんだん慣れて、少しずつうまくできるようになると、ラクに幸せを感じられるようになるでしょう。
 幸せを感じる練習は、幸せに暮らす実践でもあるのです。自分の生活という実践の場で行う練習だからです。
 幸せを感じる練習を続け、それが習慣になれば相当に幸せに暮らせるようになれるでしょう。

   

「幸せについて」目次

幸福論のページ

幸せのホームページ