「幸せについて」
その19 非日常的な不幸

 誰にでも不幸な出来事は起こります。
 愛する人との別れ、失敗や挫折、天災や事故、病気になる、・・・。
 このような非日常的な不幸をどう乗り越えていくかも、幸せに暮らすためには大事なことです。

 不幸な出来事があった直後に、悲しかったりつらかったりするのはしかたがありません。そういう時に前向きに考えようと思ってもなかなかできるものではありません。

 不幸な出来事に遭ってしまった時には、まず受け入れることが大切です。
 そういう事があったという現実を受け入れる。そのために、自分が悲しかったりつらかったりする感情を受け入れる。そういう時にしてしまう自分の悲観的/否定的な考えを受け入れる。
「受け入れる」という言葉に、違和感や抵抗感がある人もいるでしょう。「しかたがない」「そのままでいい」というような考えができればいいでしょう。

 受け入れることで、心が少しラクになれるのです。
 受け入れられないと、余計なことを考えて不幸な感情を募らせ、悪い考えして(取り返しのつかないような)悪い行動をしてしまいがちです。

 もう一つ大事なことは、希望をもつことです。
「悲しい気もちはいつかはおさまる」「いつかはふつうに暮らせる時がくる」などと考えられれば、つらくても耐えやすいでしょう。
 実際にそういう時は必ずくるのです。「朝のこない夜はない」のです。

 どのぐらいたったら、幸せになる考え方ができるようになるかは、その事によって、その人によって違うのでしょう。大切な人を失った場合には、1年以上かかってしまう人もいます。

 私の基準は「眠れたかどうか」にしています。
 眠れないうちは「今はつらくてもしかたがない」と感情を受け入れ、余計なことは考えないように心がけます。
 一度ちゃんと眠れたあとは、その時々にできる幸せになる考え方を心がけたいと思っています。
 眠れるということは、心身が不幸を受け入れることができたからだと考えます。
 私の基準は厳しすぎるかもしれませんが、今までは実践できています。

「不幸を幸せに変える」というのは、私が考える5つの幸せになる方法の一つです。不幸な出来事も、時間をかければ「いい経験」と言えるようになるということです。「不幸を幸せに変える」ことについては、その39に書きました。

 最終的には、幸せに暮らせるようになると、過去のどんな不幸な出来事も「いい経験だった」と思えるようになるようです。「今の(幸せな)自分があるのは、過去のすべての経験があったから」と考えられるようになるでしょう。

   

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