寂しさを力に

  「人が生きるための力 寂しさ」(中日新聞「夜回り先生」)より、

    子どもたち、寂しさは、決して罪でも悪でもありません。
    人は、寂しいのはあたりまえです。
    一人生まれ出て、そして一人死んでいくのが、人の宿命ですから。

    むしろ、寂しさは、人の生きるための力です。
    寂しいから、人とかかわる。
    寂しいから、だれかの笑顔のために何かをする。

    「先生は、なぜ夜回りをするのですか」。
    私は、いつも胸をはって答えます。「寂しいから」と。

    子どもたち、寂しさを力に。

  寂しかったら、それを力に何かをする、ことができるといいのでしょう。

  まず思いつくのが、誰かとコンタクトをとることでしょう。
  誰かと会うようにする、電話をかける、人のいる所に行くなどです。

  次に考えられるのは、テレビやビデオを見たり、ゲームをしたり、
   インターネットにアクセスしたりすることです。

  基本的にはやりたいことをやればいいのです。
  好きなものや大切なものに関わることをすればいいのです。

  「寂しさ」へのもっと長期的な対策もあります。
  一つは、友達をつくる、恋人をつくる、結婚するなど。
  それを目標に努力していけばいいのです。

  もう一つは、何か新しいことを始めることです。
  自分の夢や目標となるものや習い事や趣味やボランティアなど、
   続けていけるものがいいでしょう。
  もしかしたら、その中で親しい人ができる可能性も十分にあります。

  「幸せを力に」というのは書きましたが、
   「寂しさを力」「悔しさを力に」「怒りを力に」など、
   悪感情もいいことをする力(バネ)に
   いい活動ができるようになれたらいいのではないでしょうか。




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