おとなになったら、入学試験に受かったら、いい会社に入ったら、
恋人ができたら、結婚したら、マイホームを買ったら、成功したら、
夢が叶ったら、歳をとったら、・・・。
「○○したら」というのには「○○するまでは我慢」というような
ニュアンスが感じられます。
「○○したら」という生き方をする人は、一つを達成してもまたす
ぐに次の「○○したら」を設定するのではないでしょうか。
いつになったら「○○したら」の次に続く言葉につながる(総じて
言えば、幸せになれる)のでしょうか。
またもし、「○○しなかったら」どうなるのでしょうか。夢や目標
は達成できないこともあるというのは当たり前のことですが、「○○
したら」だけで生きてきた人にとっては絶望的かもしれません。
将来(たとえば、夢の実現や目標の達成)のために今を大切にする
ことはいいことです。でもそのために今をつらいだけで我慢しなくて
はならないとしたら問題があるのではないでしょうか。将来のためだ
けに今を生きている、というのはどうかと思うのです。
夢や目標を持って生きることはいいことです。私は、夢や目標を持
って生きている今の幸せを重視し、実現へ向かう過程を愉しむことが
大切だと考えています。結果よりも過程を大切にしたいと思います。
でも、過程を愉しめることが実現につながるいい方法だとも思ってい
ます。
また、夢や目標に向かって夢中になっている人には、「くよくよし
ているヒマはない」のです。そんな時間があったら、夢や目標の達成
に向けてやることがあるはずです。
「○○したら」がすべてではなく、その努力の過程を愉しむことと、
それ以外の生活の中で愉しむことを忘れてはいけないと思うのです。
「今」より「将来」を大切にする人は、その「将来」になってもそ
のまた「将来」のために時間を使ってしまうのではないでしょうか。
「今」を大切にできるようになれれば、「将来」もその「今」を大
切にできます。「今を大切にできるようになる」というのは「将来」
のためでもあるのです。
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