危険な世の中を歩くために靴をはく

  『まんだら人生論(下)」(ひろさちや)に次のような話があります。

    釈迦「世の中の道は、石や木切れが落ちていて、
       歩くのに危険である。どうすればよいか」
    弟子「人間が歩く道を全部、鹿の皮で覆うとよいと思います」
    釈迦「しかし、そんなことができるだろうか……。
       それよりは、歩く人間の足を鹿の皮で覆ったほうがよい。
       そのほうが実現性がある」

  世の中には、悪いこともいろいろあります。悪い人もたくさんいます。
  それらを全部、良く変えることは不可能です。

  一つを変えるのも困難なものが多いでしょうし、
   自分には変えようのないものもあります。

  世の中を良く変えようと努力するのはいいことですが、
   世の中が良く変わらなければ自分は幸せになれない、
   と思い込むと、そのとおりになってしまうでしょう。

  「世の中が××だから」「あの人が××だから」などと
   不幸になっている人はそれと同じでしょう。

  それよりも、自分(の心)を変えることで
   不幸にならないようになれるといいのでしょう。
  そのために、幸せになる考え方を
   身につけることができるといいのではないでしょうか。




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