人との比較はやめよう

 「○○ちゃん(まわりの子供や兄弟)に比べて、あなたは(××)」「○○ちゃんはできるのに、あなたはどうして(できないの)?」のような、人との比較はやめたほうがいいと思います。
 また、世間一般や標準と言われるものとの比較も、親にとっても子供にとっても負担になるだけではないでしょうか。

 人と比較する親の考え方は、子供にも受け継がれるようです。
 自分より(ある部分が)上の人と自分を比べる考え方は不幸になる考え方です。上には上がいるのです(世界でいちばんの人以外には)。
 そういう考え方のクセがついてしまうと、将来苦しむのは子供です。

 人との比較のクセは、嫉妬として表れることもあります。嫉妬も不幸になる考え方です。
 反対に、自分より(ある部分が)下の人と比較すると、人を見下したりバカにしたり、うぬぼれたりすることにつながります。そういうクセがある人は、人づきあいで苦労するのではないでしょうか。

 人と比べるよりも、本人の頑張りや進歩を評価してあげることが大切です。
 頑張っても結果が悪いことはあります。そこで親から否定されるのと、「頑張ったよ」と言ってもらえるのと、どちらが子供にとっていいのでしょうか。
 人との比較よりも、以前の本人と比較したほうがいいでしょう。以前よりも進歩したらほめ、以前より悪かったら励ませばいいのです。(人には勝てないかもしれないけど、以前の自分には勝てると思えるはずです)

 いちばんいいのは、本人が自分の目標をもって努力することだと思います。それができる子供に育ててあげられたら、と思います。

 人との比較がライバル意識としていい方向に働けばいいのでしょうが、それは少ないのではないでしょうか。ライバル心は負けて悔しい思いをすることで生まれることが多いような気がします。
 子供の頃から人と比較されてばかりいたら、それはコンプレックスにもなりかねません。人と比較する考え方のクセもついてしまうでしょう。

 「人は人でいい。自分は自分でいい」と思えるようになれたら、と思います。そのためには、「人は人でいい。あなたはあなたでいいんだよ」というメッセージを、親が子供に送ってあげることが大切ではないでしょうか。



   

子育てについて・目次

ホームページ