北風と太陽

 イソップ物語の『北風と太陽』は、ご存知だと思います。
 子育てで言うと、「叱る」のは「北風」で、「ほめる」のは「太陽」でしょうか。

 このお話でわかるのは、「相手の心が大切」ということではないでしょうか。相手がどういう気もちになるかで、相手の行動が変わるのです。
 叱って言うことを聞けばいいのでしょうが、相手が反抗すれば、逆に頑なに拒否され、逆効果になってしまうこともあります。
 一方、ほめてやる気にさせるというのも、相当に難しいことではあるのですが。
 また、叱られてしかたなくやるのと、ほめられて喜んでやるのでは、子供の心としては大きな違いです。

 生活の中には、やりたいこともあれば、やりたくないこともあるでしょう。やらなくてはいけないこともあります。
 でも、どうせやるのなら、イヤイヤやるよりも、喜んで・愉しんでやれたほうがいいでしょう。
 何でも「愉しんでやる」習慣がもてたら、すごくいいと思うのです。愉しむ工夫をする習慣と言ったほうがいいのかもしれません。

 「愉しんでやる」習慣をつけるのなら、子どもの時のほうがいいでしょう。子どもは元々「愉しんでやる」達人ですから。
 自分の子供にそういう習慣をつけるには、親が見本を見せ、子供といっしょになっていろんなことを喜んで・愉しんでやるのがいいでしょう。
 でももしかしたら、反対に親が子供から「愉しんでやる」ことを教えてもらうことになるような気もします。
 子育ては「愉しんでやる」ことを練習するいい機会だと考えてみてはいかがでしょうか。



   

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