何時間にも及ぶ手術とその後の闘病生活。でも、不思議ね。そんな時でさえ私は落ち込まなかった。一つには、半世紀もの間、喘息の苦しさに耐えてきたということもあります。すっかり我慢強い人間になっていたんですね。 その時、思ったんです。どんなに辛い体験も、その後の困難を乗り越える力になるんだって。病気の経験ですら役に立つのだから、つくづく人生には無駄がありません。