読書日記
素敵な不まじめを楽しむ
PHP11月号の『明日への思い』は渡辺淳一さん(作家)は、
「かくあらねば」に、日本人は縛られ過ぎているのではないでしょうか。まじめに生きようとばかりして、不まじめなことは“悪”だとしかとらえない。そうした考え方が、精神をがんじがらめに縛っているように思います。
生まじめな自分から脱却して、もう少し素敵な不まじめを楽しむことです。本当の自由さとは時間のなかにではなく、心のなかにこそあるもの。その心を解放してあげることで、人生はより豊かになるはずです。
無意識に「かくあらねば」のような考え方をして苦しんでいることがけっこうあるのかもしれません。
たとえば、自分は強く正しくあらねば、人も正しくあらねば、仕事や勉強はよくできねば、人間関係がうまくいかねば、何事もうまく(上手に/早く/効率的に)できねば、人生はこうあらねば、・・・よくない、ダメだ、不幸だ、などと。
まじめな人は特にそういうことが多いのではないでしょうか。
多少不まじめそうでも、もっとラクに考えたほうがあまり苦しまなくてすむでしょう。
たとえば、小さいことは「まぁいいか」(ほとんどのことは“小さいこと”)、自分に欠点があっても「そのままでいいよ」、多少関係が悪い人がいても「このままでいいか」、イヤな人とは「それなりにつきあえばいい」、あわてている時には「急がない、急がない」、うまくいっていないこともあるけど「明日があるさ」、将来のことは「なるようになる」、・・・。
「正しさよりも自分の心が大切」と考え、時にはラクになれる考え方をすることで、悩むことを減らし、その分の時間とエネルギーを少しでも生活を楽しみ、人生を豊かにするために使えるようになれたらいいのではないでしょうか。