読書日記

  凡てのことを案出する

 『幸福は幸福を呼ぶ』(宇野千代)より、
 朝から晩まで、私の考えることは何か。凡てのことを案出することである。
 朝食を案出する。味噌汁を案出する。飯の炊き方を案出する。漬物の漬け方を案出する。
 などと言うと笑う人があるが、どんなことをするにも、自分独特の方法を考える。
 夜、寝るとき、明日は何を、どういう手順でするか考える。それに必要なものを、居間の大きな机の上に並べる。そして、始めて、ぐっすりと眠る。
 「案出する」とは、「工夫して考え出す、発案する」こと。
 工夫することで、よりよく(美味しく/うまく/楽しく/効率的に/ラクに/面白く・・・幸せに)できるといいのでしょう。
 そういう心がけを、朝から晩まで、日々続けていれば、だんだん生活が充実したものになるのではないでしょうか。

 大事なのは、その日にやること(夜は次の日にやること)を一つ一つ工夫することなのでしょう。
 たとえば、自分の生活の中でやることを楽しむ工夫をすれば、より楽しめるようになることがけっこうあると思います。
 また、明日やることをいろいろ工夫しながら考えることで楽しみすることができるのではないでしょうか。

 はじめはなかなか思うようにいかずにわずらわしいことかもしれませんが、少しずつうまくできるようになると、工夫することが面白くなり、案出することが楽しみになるのではないかと思います。
 物事をいろいろ(悪い方向にでも)考えやすい人は、実は考えるのが好きな人であり、特に向いているのではないかと思います。

 生活をよりよくする工夫をする習慣を身につけられるといいのでしょう。
 “よりよく”の基準は自分の心が決めることだと思います。自分なりの工夫ができるようになるといいのではないでしょうか。



   

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