読書日記

  2つの健康観

 『自分を育てる』(高橋和巳)より、
 「健康とは何か」という問いに対する第一の答えは、健康とは病気でないことであり、病気とは健康でないことであるとする、病気と健康を2つの異なる状態に分ける、二元的健康観である。

 「健康とは何か」という問いに対する第二の答えは、健康にはいくつかのランクがあり、病気とは健康のもっとも低いランクと考え、病気と健康を一元的に考える健康観である。
 「病気でなければ健康」とは言い難い状態もあると思います。たとえば、身体がだるい、気もちが悪い、疲れが溜まっている・・・。
 また、身体と心の健康が一致していない状態もあります。たとえば、ケガはしているが心は元気一杯、身体は健康だ(病気やケガはない)が心の病にかかっている。
 健康状態にはランクやレベルのようなものがあると考えたほうがいいのでしょう。

 「健康観」と同様に「幸福観」にもランクやレベルがあると考えてみるとよさそうです。
 幸せと不幸しかなく、「幸せでなければ不幸だ」と考えると不幸になりやすいでしょう。ましてや、その幸せを自分がいちばん望んでいる一つに限定したら、なおさらです。たとえば、いい会社・学校に入れないから不幸だ、金持ちでないから不幸だ、家庭・家族に恵まれていないから不幸だ、自分の夢が叶わない・成功していないから不幸だ、いいパートナーがいないから不幸だ、身体(もしくは、心)が弱いから不幸だ、・・・。

 一方、すごく不幸、ちょっと不幸、不幸ではない、基本的には幸せ、それなりには幸せ、ある程度は幸せ、相当に幸せ、すごく幸せ・・・というような分け方をすれば、(条件つきなら)「幸せ」と思える人は多いと思います。
 また、幸せに(暮らせるように)なろうと努力を続ければ、少しずつ幸せのランクを上げていくことも可能でしょう。そのような、生涯少しずつ幸せになっていける生き方(いつでも「今がいちばん幸せ」と思える生き方)ができたら、とても幸せなのではないでしょうか。

 健康のランクはその人の幸せのランクにも大きく影響すると思います。
 健康のランクを高めることで、幸せのランクも高めることがてきるといいのではないでしょうか。



   

次の日の日記

自分を育てる』高橋和巳

ホームページ