読書日記

  好いものを見分ける

 『行動することが生きることである』(宇野千代)より、
 私たちも、もし、好いものだけを見分ける眼の訓練を、自分のものにしたかったら、好いものだけしか、観ないようにすることである。
 好いものだけ、と言っても、それは値段の高いもののことではない。値段は安くても、形が単純で、色が目立たないもののことである。
 いつも、こんなものだけを、自分の身の廻りに置いて、そうでないものは、見ないようにすることである。
 好いものだけを見馴れていると、そうでないものは眼につかないようになる。これが趣味のよくなるコツである。
 好いものの判断基準は、ものによって違うのだと思います。
 でも、自分にとって好いもの(好ましいもの)は、自分で決めればいいのです。
 値段とか、ブランドとか、人の評価とかに関わらず、自分が好いと感じるものを選んで身の廻りに置けばいいのでしょう。

 でも、自分にとって本当に好いものを見分けるのは意外に難しいのかもしれません。
 自分でよく見て感じた結果で選んで、使って感じた結果で選択が正しかったかを確かめる作業を繰り返すことで、自分の好みで見分ける眼を養うことができるのでしょう。

 本当に好いものは単純(シンプル)なのかもしれません。
 また、判断基準は歳を重ねることで変わっていくものでしょう。

 自分にとって本当に好いもの(事・人・物)を一つ一つ自分の身の廻りに増やしていけたら、それだけ心地好く過ごせるようになれるのではないでしょうか。
 また、自分の身の廻りにあるもののうち、できるだけ好いものが眼につくようになれるといいのでしょう。

不幸を数えて暮らすより  幸せを数えて暮らそう



   

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