読書日記

  やりきれないか平気か

 『行動することが生きることである』(宇野千代)より、
 やりきれない状態と言うものは、その当人がやりきれないと思う分量が多ければ多いほど、やりきれない形になる。
 平気でいれば或る程度、平気になれるものである。
 これくらい平気になれた、と自分で自分に自慢するのが、暮らし方のコツではないかと思う。
 やりきれない、たまらない、つらい、たえられないなどと、思えば思うほどそういう気もちが募り、余計にそう感じてしまいます。
 他にも、イヤだ、悲しい、寂しい、悔しい、せつないなども同様だと思います。

 反対に、「このくらい平気だ」と思えると、多少つらくてもなんとかやり過ごすことができるのではないでしょうか。
 「大丈夫、大丈夫」などと自分の心を支えることができると、なおいいでしょう。

 たとえば、人が自分にイヤなことをする場合には、「イヤだイヤだ」と思っているよりも、「このぐらい平気だよ」「もうちょっとなら、やってもいいよ。(自分は)大丈夫だよ」「やれるもんなら、もっとやってみろ」「くるならこい」などと考えられるといいのです。

 「このぐらいは平気だよ」「自分は大丈夫」とか思えると、自分が少し強くなれた、成長できたと思えます。そういう自分をちょっとは誇りに思ってもいいのではないでしょうか。



   

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行動することが生きることである』宇野千代

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