感謝の心をもつということと同時に、お互いに日に新たな、生き生きした暮らしをおくるうえで非常に大切だと思うのは、“こわさ”というものを感じながら日々を送るということです。人間、傲慢になってはいけない、謙虚な心で身を慎んでゆくことが大切、ということではないでしょうか。
なぜなら、お互い人間にとっては、何物かにこわさを感じて、それを恐れつつ、身を慎んでゆくことが大切なのであって、もし、そういうこわさというものが何もないならば、自分の思うようにふるまうことはできても、結局は、自分をダメにしてしまうことが少なくないからです。こわいもの知らず、ということほど危険なことはないといえるように思うからです。
つまり、そのようにこわさを知って謙虚な態度をとりつつ前進へと努力をするというところから、人間としての真の力というものも養われてくるのだと思うのです。
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