読書日記

  結果重視と過程重視

 『「青い鳥」をさがしすぎる心理』(加藤諦三)より、
 過程を重視して生きている人は、結果重視の人に比べれば、失敗に際しての心理的打撃は少ない。
 過程を重視する人は失敗を自分の一つの体験として考える。そして失敗の体験もまた自分の財産なのである。

 結果ばかりに注意を向けているから、完全主義に陥ってしまうのである。
 過程に目を向けるから、自分のした価値ある努力にも気がつくし、次の意欲も湧いてくる。
 結果ばかりを気にしている人は成功か、失敗かのどちらかになってしまう。
 目標達成という結果を重視しすぎる人は、達成できるまで幸せになれないし、達成できなかった場合不幸に陥りやすいでしょう。
 目標をもって生きる過程を重視する人は、努力の過程の楽しみや喜びや幸せを感じることができ、達成できなくてもやった努力や体験を評価し、失敗もいい経験として次につなげられるのではないでしょうか。

 結婚という結果を重視し過ぎて恋愛する人は、不安や嫉妬などを感じやすく、別れた場合には不幸に陥りやすいでしょう。
 恋愛の過程を重視する人は、相手と共に過ごす時間の幸せを感じることができ、別れることになっても立ち直りは早く、次の恋愛に向かいやすいのではないでしょうか。

 結果ばかりを気にしている人は、ちょっとでもうまくいかないことがあると悩んでしまう完全主義になりやすいのでしょう。
 過程を重視する人は、うまくいかないことを乗り越える過程をも大切にできるのではないでしょうか。

 もちろん結果大事だし、いい結果を求めて努力するのは当然のことです。
 でもそのために、努力の過程をまったく楽しめなくなってしまうのはどうかと思います。
 また、「結果」と「過程を楽しむ」ことは両立するとも私は考えます。

 結果を重視しすぎる人は、成功しない限り幸せになれないでしょう。
 一度成功しても、幸せを感じられるのは一時で、すぐに次の成功を求めるのではないでしょうか。

 結果の幸せは一時的な幸せで、過程の幸せは日常的な幸せです。
 過程を重視できるようになることで、夢や目標の達成への過程を楽しみ人を愛する過程の幸せを感じられるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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