読書日記

  評価や判断を止めてみる

 『きっと、うまくいくよ』(伊藤守)より、
 「自分と他人」「どちらが優れている/劣っている」「どちらが正しい/間違っている」「上/下」「勝ち/負け」「幸運/不運」、しょっちゅう頭の中でこれを繰り返していると、必然的に人との間に溝ができてしまいます。

 自分に対しても、「良い/悪い」「できる/できない」「ある/ない」という自己評価を繰り返していると、自分という統一性がなくなり、分離、分断され、自分がバラバラになります。

 少しの時間、一切の評価や判断は止めて、目の前の人と利害を超えて、関わってみるんです。
 綺麗だとか、美しい、といった形容詞をはずして、街を眺めるんです。
 自分の中にほっとする感じが戻ってくるのを待つんです。
 人と関わる際に、何らかのものさしで人を測り、自分と比べるような考え方しかできない人は、人といい関係を築くのは難しいのでしょう。
 相手が下だと思えばどこか見下した態度になるでしょうし、自分が下だと思えば卑屈な態度になりやすいでしょう。
 さらには、妬みや恨みのような感情に支配されてしまうかもしれません。

 「比較は不幸になる考え方」です。
 人のいい所を自分と比較したり、自分の欠点を人と比較したりしがちです。
 それに、自分より上の(部分がある)人と出会うたびに、不幸に気もちになってしまいます。世の中には、上には上がいるのです。

 自己評価が厳しい人も幸せになりにくいでしょう。
 また、完璧主義の人は自分に一つでも欠点や苦手や失敗などがあると、悩んだり落ち込んだりしてしまいます。「一事が万事」ではないのです。
 たとえ、自分の問題点が気になったとしても、「自分には××もあるけど、○○もある」「今は××だけど、いつかは○○」のような考え方ができるといいでしょう。

 一つの価値観だけにとらわれて、それがダメならすべてダメ、それがなければ不幸、というような考え方はしないほうが、自分のためにいいでしょう。
 人の価値や幸せは一つのことだけで決まるわけではありません。
 たとえば、人とふつうにつきあう場合、頭の良し悪しとか、容姿の良し悪しとか、金持ちがどうかは、それほど問題ではないでしょう。問題があるとしたら、やさしさがあるかないかかもしれませんが、世の中には人にやさしくすることが苦手な人もいます。そういう人とでもいいつきあいをすることは可能でしょう。

 評価や判断をしなくても、どちらでもいいこと、どうでもいいこと(特に人のことは)、そのままでいいことがけっこうあると思います。
 そのことを自分が気にしなければ、特に問題がないことが多いのではないでしょうか。
 たとえ、その評価や判断が正しいとしても、「正しさよりも自分の心が大切」なのだと思います。

 自分がイヤな感じがするような比較や評価や判断のような考えは、早めに気づいてストップし、いい感じがするようなことにもっと気づけるようになれたらいいのではないでしょうか。

いいことは 好!好! 悪いことは ハオハオ



   

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