読書日記

  自分しか分からないもの

 『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』(高橋龍太郎)より、
 自分しか分からないものを見つけるというのが、「本当の贅沢」なんです。

 この品物の使い勝手の良さ、こういう美しさは私だけが知っているの…ということが本当の贅沢。
 別に高くなくても、見なれた風景でも、夏のこの時間のこの夕日が反射してこっちからこう差してくるとできるこの影が伸びて、それがたまらなく美しい……とかね。

 これは自分にしか分からない、素晴らしい至福の時間だ、というのが誰にでも一つや二つはあるはずです。
 自分しか分からない素晴らしいもの、自分ならではの楽しみ、自分だけの幸せのようなものがあるという人は、それを充分に味わうことができるでしょう。

 「本当の贅沢」かどうかは自分の心で感じるものです。
 人にはわからなくても、自分がその良さを知っていればいいのです。
 反対に、人がどんなにいいと言っても、自分の心に深く感じるものがなければ、自分にとっては贅沢ではありません。

 自分にしか分からない、自分だけが知ってる、自分が発見した、・・・楽しみ・喜び・幸せのような思いがあれば、なおさら自分にとっての価値は増すような気がします。
 自分の思い込みでいいのだと思います。
 それに実際には、他にも分かる人、知っている人、気づいている人がいることが多いでしょう。

 素晴らしい至福の時間をもてるものだとしたら、それは生きがいにもなるのではないでしょうか。



   

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