読書日記

  幸福は活動のなかにある

 『20代の私をささえた言葉』(加藤諦三)より、
 人間が慣れてしまわない幸福はない、という。しかし、それはウソだ。その幸福とは、刺激によって得られたいいつわりの幸福、快楽でしかない。

 失われない魅力とは何か。それこそが、行為であり、自らきたえることなのだ。スポーツでよし、学問でよし、芸術でよし、仕事でよし、何でもよいから自分自身をきたえていく厳しい人生なのだ。

 幸福は活動のなかにある。
 人間には、慣れるとか、飽きるとか、冷めるとかいうことがあります。
 一つの幸せに慣れ、幸せを感じられなくなるということもあるでしょう。
 そもそも幸福感は一時的なもので、永久に続くことはありません。

 でも、飽きない幸せ、何度も何度も感じられる幸せもあります。
 たとえば、「ご飯は飽きない」「ずっと好き」「いつも美味しい」という人がいるのと同じように、飽きない・好きな・毎回感じられる幸せがあるという人はけっこういるでしょう。

 ついでに言うと、毎食ご飯だけではさすがに飽きるでしょう。でも、1回の食事にはご飯の他にいくつかのおかずがあるし、食事のメニューは変えることができます。ある程度のサイクルがあれば、飽きないでしょう。
 幸せについても、1日の中でいろんな幸せを感じられたり、1年の中で移り変わる(毎年楽しみにしている)幸せがあったり、人生の中ではもっといろんな幸せを感じることができ、飽きないですむのではないでしょうか。

幸せはたくさんある と思える人は、幸せになりやすい

 幸せの中には、長い期間継続するものもあります。
 たとえば、夢をもって生きる人を愛する生きがいをもつ、・・・。
 進歩や成長を感じられるものもその一つでしょう。自分の進歩を実感できる喜び・幸せは進歩が続く限り何度も感じられます。
 そういう意味では、自分を育てる幸せになる(という目的・目標をもって生きる)ことは、生涯(進歩・向上することのできる)継続する幸せだと思います。

 また、慣れるや飽きるとは反対に、夢や目標や向上心などは高まる、愛や興味や味わいなどは深まるというようなこともあると思います。

 何かを求める活動の中に幸せを感じられる人は、長い間幸せに過ごせるのではないでしょうか。



   

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