しあわせ日記

11月4日(土) 実相が見える心

 『素直な心になるために』(松下幸之助)より、
 素直な心というものは、物事のありのままの姿、本当の姿、実相というものが見える心である。

 素直な心がない場合には、物事の一面のみを見て、それにとらわれがちになってしまう。
 人は、無意識に自分勝手な考えや先入観や偏見などにとらわれて、物事を判断しがちです。
 また、物事の一面だけを見て、勝手に思い込んだり決めつけたりしてまうこともあります。

 たとえば、人を見た目や年齢や経歴や境遇だけで判断してしまったり、一つの行為や欠点だけで「××な人」と決めつけてしまったり、・・・。
 たとえば、悪いことがあると安易に人のせいや環境のせいや運のせいにしてしまったり、一度の悪いことですぐに落ち込んでしまったりあきらめてしまったり、・・・。
 たとえば、悪いことはすべて自分のせいと考えてしまったり、一つの苦手なことや欠点だけで「自分はダメだ」などと考えてしまったり、・・・。

 人にはいろんな面があります。自分に見えるのは、人のほんの一部分でしょう。
 勝手に決めつけないほうがいいでしょう。
 特に、「人を悪く決めつけるのはやめよう」と心がけることができたら、と思います。

 自分には、欠点もあれば、長所もあるでしょう。
 同様に、人にも、悪い所があれば、いい所もあるのではないでしょうか。
 また、人生には、いいこともあれば、悪いこともあります。
 悪いことだけを考えずに、「××もあるけど、○○もある」のように、いいことも考えられたほうがいいでしょう。

 何事も、素直な心で、よく見て、よく判断できるようになれたらいいのではないでしょうか。

 そのためには、自分が悪い考えをしてイヤな気もちになった時には、「本当? 絶対?」と、自分の考えを疑ってみるといいでしょう。
 「絶対に、本当」と言い切れないのなら、「そうじゃないかもしれない」と考えられるだけでも大きな違いだと思います。

 不確かなことをわかったつもりになったり、勝手に決めつけたりするよりも、「わからない」と考えられるのが“素直な心”なのではないでしょうか。



   

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◇「松下幸之助の名言集

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