しあわせ日記

4月13日(木) 柔らかい表現を使う

 PHP5月号の特集は「人間関係がうまくいくひと言――心と心をつなげる言葉」。
 本間正人さん(国際コーチ連盟認定コーチ)は、
上司「君、失敗したんだってな」
部下「は、はい、申し訳ありません」
上司「何で、こんなへましでかしたんだ」
部下「は、はい、このようなことがないようにしたいと思います」
 これでは会話ははずみません。

上司「今回は、なかなかうまくいかないことがあったみたいだね」
部下「ええ、そうなんです」
上司「今回、予定どおりに進まなかった原因を三つあげると何かな?」
部下「まず、一つ目はですね……」
 非常に短いやりとりですが、上司のセリフには、細かい工夫が見られます。
 第一に「失敗」という、どきっとするような強い言葉ではなく、「うまくいかなかったこと」というソフトな言い回しを用いています。
 第二に「今回」という時間を限定する言葉を使い、言外に「いつもの君は、ちゃんとやる人だ」「失敗は例外的なものだ」という期待感をにじませています。
 そして、第三に「予定どおりに進まなかった原因」を三つあげさせる形で、部下を個人攻撃するのではなく、事実関係を把握しようとしています。
 基本的には、相手(個人)への思いやりが大切でしょう。

 無神経な言葉(の暴力)で相手を傷つけない、感情的にならない、相手をただ責めない、相手の人格を否定しない、・・・。
 そのためには、相手の心情を思いやった言い方ができたらいいのではないでしょうか。

 また、上の立場の人(上司、先輩、先生、親など)は、相手の今後についても考えられたほうがいいでしょう。
 そのためには、相手の成長を期待し、その方向に導くことができたら、と思います。
 ただ甘やかさないように、きびしくすることが必要な時もあるでしょう。

 実際には、相手によって対応のしかたを変えたほうがいいのでしょう。
 さらには、事と時と場合にもよるでしょう。

 と言っても、このようなことが実践できる人は、そう多くはいないでしょう。
 反対の立場で、思いやりに欠ける人に出遭ってしまった場合には、「こんな人もいる」「こんな人のためにイヤな思いをするのは損だ」などと考えることができたら、と思います。
 そういう人を反面教師にして、「自分はこんな人にならないように気をつけよう」「思いやりをもって人と接することができるようになろう」などと考えられると、おないいでしょう。

 人間関係がうまくいかないことに悩んだ時には、「相手への思いやりが足りないのではないか?」と考えてみると、いい方向に進む道が見つかるかもしれません。



   

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