今週の生きるヒント 「すごくイヤな人から逃げるのは?」
自分のまわりにすごくイヤな人がいて、とてもつらい生活が続く時、イヤな相手を苦にしないようにできたら望ましいのでしょうが、相手によっては難しい場合もあります。
その相手から解放されるために、その相手(がいる場)から自分が逃れる方法を考えて悩んでしまう人がいます。会社や学校をやめる、家を引っ越すというような大きい選択は、特に難しいでしょう。また、「逃げる」ことに罪悪感や敗北感を感じてしまう人もいます。
「すごくイヤな人から逃げるのは?」ということについて、考えてみようと思います。
1.一つの選択肢
まず第一に、「逃げてはいけない」という思い込みはやめたほうがいいと思います。すごくつらいのに「逃げられない」と思ってしまうと、絶望してしまう危険性があります。その前に、心や身体が病気になってしまう人もいるでしょう。
そこまでして、無理をすることはないと思います。
「逃げてもいい」という考えがあれば、少しは心に余裕をもって考えられるのではないでしょうか。
心身の健康や、心の平和や幸せを100%犠牲にしてまで続けなくてはいけないことはないと思います。
すごくつらくて自分の健康や生活を損ないそうになった時には、「逃げる」という一つの選択肢があることを思い出すことができたら、と思います。
「自分を守る」というのは、人間の本能であり、人の義務ではないでしょうか。
2.様々なケース
すごくイヤな相手との今の関係に期限があるのなら、なんとか我慢するように努力することも可能かもしれません。
たとえば、今の関係が1年たてば解消すると予想できるのなら、「いい練習相手」と考えてみてはどうでしょうか。
どのくらい我慢できるかは相手にもよりますが、「この程度なら、このくらいの間は我慢しよう」と考えることができれば、と思います。
相手が自分に対して(明確な)悪意をもっているかどうかによっても変わると思います。
特に悪意はなく、元々(無神経、口が悪い、嫉妬深い、意地悪など)性格が悪い人の場合には、「この人はこういう人」とわかった上で、それなりにつきあうことも可能なのではないでしょうか。
相手が自分に対して悪意がある場合には、やっかいです。
成り行きによっては、悪意が強くなり、相手がするひどいことがエスカレートするかもしれません。
と言っても、社会的に許されないことはそうはできないでしょう。そういうことをした場合には、断固とした対応をとることもできます。
相手がふつうの人なら、人に悪意をずっと抱き続けてひどいことをするというのは、その相手も相当につらい思いをしているのだと思います。(自業自得ですが)
そう思えば、こちらが平然と対応することで、相手を打ちのめす(自滅させる)ことができるかもしれません。
でも中には、平気で意地悪をする人も、人をいじめることを喜んでする人もいます。
そういう相手と闘いを続けるのは大変でしょう。
簡単には逃げられない事情もあると思います。
でも、「絶対に逃げられない(逃げてはいけない)」ということはないと思います。
「時と場合によっては、逃げてもいい」と考えたほうがいいでしょう。
3.新しい生活を選択する
すごくイヤな相手に対して、断固闘うという選択もあれば、そういう人はまともに相手をしないで苦にしないように心がけるという選択もあれば、逃げるという選択もあるのです。
どれを選ぶかは、自分しだいです。
その選択基準として、自分がどのくらい幸せに暮らせそうか?を考えてみてはどうでしょうか。
多少イヤな思いをすることがあっても、それなりに幸せに暮らすことができるのなら、逃げる必要はないでしょう。
でも、その人のためにまったく幸せに暮らせない、不幸なだけの生活を続けなければならないとしたら、逃げたほうがいいのではないでしょうか。
もう一つの選択基準を加えるとすれば、自分を育てることでどのくらい幸せに暮らせるようになれるか?を加えてみてはどうでしょうか。
ある所までは自分を育てられるように努力してみて、それ以上やってももう変わらないと思ったら、障害を回避すればいいのではないでしょうか。
ここまで「逃げる」という言葉を使ってきましたが、「新しい生活を選択する(始める)」と考えてみてはどうでしょうか。
新しい生活を始める時には、不安や大変なことも多少はあるでしょうが、たいていは慣れればなんとかなるでしょう。大きな障害さえなければ、それなりに幸せに暮らせるようになれるのではないでしょうか。
自分が決めた選択を信じて、その中で少しでも幸せに暮らせるように努力すればいいのだと思います。