『くよくよしない考え方』 あとがき
あとがき
“くよくよ”“イライラ”は悪循環になってしまうことがよくあります。そうなると生活全体に大きな悪影響を与えてしまいます。
「くよくよ(イライラ)の悪循環」には、次のようなパターンがあります。
イヤな出来事があってくよくよしてしまい、それが悩みになる。
悩みの原因が「自分のせい」だと考えると、自分を責めてくよくよしてしまう。「自分を変えたい」と努力しても、なかなかうまくいかずにくよくよしてしまう。
悩みの原因が「人のせい」だと考えると、人間関係で悩みくよくよしてしまう。
悩みの問題について、考え過ぎたり悪い想像をすることで、悩みを大きくしてくよくよしてしまう。悩みの解決を目指すが、すぐには解決できずにくよくよしてしまう。改善するための行動を起こしても、それがうまくいかずにくよくよしてしまう。
悩みで悪い気分になり、気分に流されて悪いことをしてしまい、新たな問題が発生してくよくよしてしまう。仕事や人間関係などにも悪い影響がでてしまい、くよくよの材料が増えてしまう。
悩んでしまう今の自分になってしまった原因を「過去の出来事や親や人のせい」だと考えると、自分ではどうしようもなくてくよくよしてしまう。
悩みを「自分の性格やコンプレックス」とくっつけて考えてしまうと、問題が大きくなり、さらにくよくよしてしまう。
気分転換や健康維持ができなくなり、心身の調子が悪くなる。生活を愉しむことができなくなる。そのような生活にくよくよしてしまう。
このような悪循環に陥らないための対策として、大きく分けて次の四つが考えられます。
一つめの対策は、問題化しないこと。何かイヤなことがあっても、「まぁいいか」「こういうこともある」などと軽く済ませる。ちょっとしたことは軽く受け流す。その後に思わず考えてしまった場合には考えを切り替える。「このままでもいいか」「そのままでいいよ」などと問題にしなければ(解決・改善の必要もなく)、悪循環に入らなくて済みます。
二めの対策は、現実的な目標設定をする。「こんな人もいる」「してくれないのは当たり前」などと人を変えようとする(変わるのを期待する)のはやめる。「今はできないけど、努力すればできるようになる」などと、自分を変えることは時間がかかるもの、改善策もすぐには思いどおりにはいかないものと覚悟する。
三つめの対策は、悪循環の考え方をしないように心がける。「なんになる?」「こんなことのためにくよくよするのはもったいない」「こんな人のためにイライラするのは損だ」などと、“くよくよ”“イライラ”の価値を認識する。「私にはこういうくよくよするクセがある」と悪循環の考え方のパターンやクセを知る。「堂々巡りはやめよう」「あとで考えよう」などと悪循環をストップする。
四つめの対策は、生活を大切にする。「いっしょにいない時には、イヤな人のことは考えない」「悩みがあってもそりなりに暮らす」ことを心がけ、一つの悩みのために生活を台無しにしない。やるべきことをちゃんとやり、心身の健康管理に気をつけ、新たな大きな問題を発生させないようにする。「生活を愉しむ意識」をもち、「不幸を数えて暮らすより、幸せを数えて暮らそう」などと、できるだけ気分よく過ごすことを心がける。
私は1996年9月にインターネット上に「幸せのホームページ」を開設してから、ほぼ毎日「幸せ」をテーマとした文章を書き続けています。ホームページに書きためた中から選び、94の「くよくよしない考え方」として本書をまとめました。
執筆中には12名のメールモニターの方に読んでもらい貴重なご意見・ご感想をいただき、多くの改善をすることができました。ご協力いただいた筧美恵子さん、友貞裕美さん、くよくよ子さん、なっちゃん、マルコさん、みゆきさん、KOYOさん、大割麻美さん、本田和幸さん他の皆様に心よりお礼申し上げます。
本書を出版できたことは、私にとって大きな幸せです。ご協力いただいた文芸社のスタッフの方々に深く感謝いたします。
最後に、この本を読んでいただいた貴方様のお幸せをお祈りいたします。
本多時生
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