人を受け入れるということ

 人は「自分のことをわかってほしい」と心の中で思っています。

 たとえば、悩みを相談する人は、
 「話を聞いてほしい」のです。話を聞いてくれない人には「無視しないで」と思ってしまいます。
 「自分のつらい気もちをわかってほしい」のです。すぐに「こうしたらいい」とか言う人には「わかってくれない」と思ってしまいます。
 「自分の考えを聞いてほしい」のです。反論したり自分の意見を主張する人には、「頭から否定しないで」「押しつけないで」などと思ってしまいます。
 「私には自分なりの事情や理由があることをわかってほしい」のです。
 「わかっていてもできないことをわかってほしい」のです。簡単に「こうすればいい」という人には「無理を言わないで」と思ってしまいます。
 「私の人生の主役は私なのよ」という思いもあるのです。自分の悩みを簡単に解決しようとする人には「主役をとらないで」のような思いから抵抗してしまうのです。

 他にも、
 「自分なりに頑張っていることをわかってほしい」「やっていることをちゃんと評価してほしい」「あなたのためにやっていることは感謝してほしい」のです。心の中で思っていても言葉や態度で示さない人には「ちっともわかってくれない」と思ってしまいます。
 「私を見て」「私に関心を向けて」「私に興味にもって」と心の中では思っているのです。
 「もっと私を尊重してほしい」と誰もが思っています。

 こういうことがわかってくれる人がいてくれたら、幸せだと思いませんか?
 自分がしてほしいことを人にしてあげるというのは、人を幸せにする大きなヒントです。
 ということは、ここに書いたような人の隠れた思いを受け入れることができたら、と思うのです。



   

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