読書日記
人生の光と影
PHP10月号の「今を生きる―私の見方・考え方」は、安藤忠雄さん(建築家)。
今の若い人たちを見ていると、皆が光の中だけを歩んできたように思える。それは彼らの親や周りの大人たちが、人生の影の部分を見せないようにしたせいだ。
光の中しか知らない彼らは、影に入ると途端に立ちすくんでしまう。物事を簡単に諦め、すぐに投げ出してしまう。それが真っ当な生き方だと私は思わない。
人生とは地道なものだ。華やかに日の当るところなど、そうあるものではない。
しかし人生はまた、まったくの暗闇でもない。必ず遠くには一筋の光明があるものだ。その光に向かって全力で走っていくこと。それこそが大事なのではないだろうか。
この世の中には、光もあれば、影もある。誰の人生にも、光があれば、影もある。
でも、まったくの暗闇はない。光ある出口はたくさんあるのではないでしょうか。
暗い場所・時間に耐えられない人は、生きていくのはつらいでしょう。
また、影を恐れすぎる人は、明るい場所に向かうことは難しいでしょう。
物事を安易に諦め、それなりにつらい努力を続けることができなければ、価値あるものを得ることはできません。
明るい光を目指しても、その行く手に障害物があればあるだけ暗くなってしまいます。大きい壁に塞がれて暗闇になってしまうこともあるでしょう。
それでも、障害物や壁を一つ一つ克服しながら、光に向かって進めば、いつかはたどりつくはずです。
いちばんつらいのは、暗闇の中で自分が向かうべき光明を見失ってしまうことかもしれません。
たとえ一つの光の行き先が閉ざされたとしても、他の光を目指せばいいのです。自分にもたどり着ける光の出口が必ずあるはずです。
そのためには、常に希望を失わずに、幸せの目標をもって生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。