人間は、追いつめられると、何かを創造せずにはおりません。人間は、苦痛を感じたり、不満に思ったり、困ったりすると、その原因を改善できるように創造の能力を働かせます。また、よりよい暮らし方やよりよい生き方を目指して創造性を発揮することもあります。
たとえば、生き方にも工夫して新生面を開きます。物が欠乏すれば頭を働かして何かを生み出します。精神的にも苦境に立たされると、そこに一つの「意味」を発見したり、すすんで「安らぎのこころ」を創造します。
この創造性が人間の心の奥底に本来埋めこまれてあることを信じ、それにめざめ、さらに開発してゆくということです。この創造性のはたらきも、心経の「観自在菩薩」に象徴されています。
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