「幸せについて」
その46 自分を育てる

 幸せになる方法を一つだけ問われたら、「自分を育てる」ことを挙げたいと思います。「自分を育てる」とは、「幸せになる能力を向上させる」ことです。

 幸せになる能力と言ってもいろいろあります。たとえば、幸せを感じる能力(自分の幸せに気づく能力、幸福感を十分に味わう能力)、将来の幸せを信じる能力(希望を見いだす能力、自分の幸せを信じる能力)、夢や目標をもって幸せに暮らす能力、人を幸せにする能力、不幸をいい経験とする能力、・・・。

 能力は努力すれば向上させることができます。努力を続ければ、能力は少しずつ向上していきます。
 幸せになる能力が向上すれば、それだけ幸せに暮らせるようになります。
 ですから、「自分を育てていけば、少しずつ幸せになっていける」のです。

 自分を育てることは、自分の生活の中でやるのがいちばんだと思います。
 実生活の中で幸せを感じられるように心がければいいのです。自分にできる幸せになる方法を考えて実践すればいいのです。夢や愛の目標に向かって努力すればいいのです。自分の問題に対して幸せになる考え方を心がけ、(幸せになれる)いい対応ができればいいのです。自分にとって幸せな生き方ができるように人生の選択をしていけばいいのです。
 それができれば、それはそのまま幸せに暮らすことにつながるのです。

「自分を育てる」最大の難関は、やりはじめではないかと思います。
 何でもはじめは、なかなかうまくできないし、つらい思いをすることも多いでしょう。
 たとえば、自転車に乗ることや、水泳や、スキーや、自動車の運転などは、はじめはうまくできなかった記憶があるのではないでしょうか? 今はできる人も最初はけっこう苦労した経験があるのではないでしょうか? それなりにできるようになるためには、ある程度時間がかかったのではないでしょうか?
 でも、習得して、慣れたらラクにできるようになったのではないでしょうか。
 自分を育てることも同様に、はじめはうまくできないでしょうが、慣れれば自然にできるようになれます。

 自分を育てるキーワードは「少しずつ」です。
 そんなに急に、すごく幸せに暮らせるようになるわけではありません。
 でも、自分を育てる心がけを続ければ、「1年前に比べたら、少しは幸せに暮らせるようになれた」ぐらいには思えます。
「自分を育てることを続けていけば、少しずつ幸せに暮らせるようになっていける」と、自分の将来の幸せを信じて生きられるようになれたら、と思います。
 そのためには、「幸せに暮らそう」という生活目標と、「自分を育てよう」という人生目標をもって努力していくことをおすすめしたいと思います。

   

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